オーストラリアでは、グレイハウンドのドッグレースが人気の娯楽の一つです。最速の犬種とされるグレイハウンドがトラックを疾走し、その順位を予想する競技として親しまれています。

 先日、日本からの研修生が「帰国前にグレイハウンドのレースを観たい」と希望したため、中條調教師はカシーノのグレイハウンド場へ連れて行きました。自身も初めてレースを観戦しましたが、グレイハウンドのスピードと迫力に圧倒されました。

 レース前には、トレーナーと犬がじゃれ合う微笑ましい光景が見られました。また、レース後にはドッグトレーナーと話す機会があり、「一度レースに向けて仕上がった犬は、コンディションをフレッシュに保つことが重要です。気持ちの変化をよく観察することが、好成績につながります」との話を聞きました。中條調教師は「競走馬とグレイハウンドの調教には多くの共通点があることに気づきました。レースを終えた犬たちは疲れた様子を見せることなく、むしろ走り終えて爽快な表情を浮かべていました。人が動物とともにレースに挑むという点では、競馬と同じです。異なる競技ですが、多くの学びがありました」と話しています。