2月初めに日本人オーナーの預託馬を見るために、中條調教師はオーストラリア・ハンターバレー地区にある ウィデンスタッド(Widden Stud) を訪れました。シドニーから車で約4時間の距離にあり、 1100エーカー に及ぶ広大な敷地には豊かな自然が広がっています。1867年創設のウィデンスタッド は、世界でも有数の歴史を誇る牧場で、これまでに ノーザンメテオ など数多くの名馬を輩出。年間約250頭の子馬が生まれ、牧場として大きな規模を誇ります。
現在、オーストラリアで最も人気のある種牡馬の一頭、 ズースター(Zoustar) もここで繋養されています。 2010年生まれ のズースターは ゴールデンローズS(G1) や クールモアS(G1) を制し、種牡馬入り後もリーディングサイアーのタイトルを獲得。代表産駒には G1馬サンライト(Sunlight) などがいます。
牧場では 1歳馬を10頭ずつ放牧 し、坂の上に飼葉場、離れた場所に水飲み場を設置。馬が自然に運動しながら基礎体力をつけられる工夫がされています。
「ウィデンスタッドはオーストラリア屈指の名門牧場です。ズースターを見た印象は 筋肉量が豊富で、しなやかな動きと独特のオーラ を放っていました。広大な自然の中で計算された管理が行われ、高品質な競走馬が育成されていることを実感しました」と中條調教師。ここはオーナーが安心して馬を預けられる環境が整っていると再確認できました。