バハムートは、仔馬の時期に私のもとに入り、成長と活躍によって厩舎も躍進を遂げました。人懐っこく優しい性格であり、私たち厩舎スタッフにとっては非常に思い入れの深い存在となりました。

体も気持ちも幼すぎて子供の期間であった2歳時。ダービー出走を目指して重賞挑戦をした3歳時。世界一の騎手にも選ばれたジェームス•マクドナルド騎手を背にランドウィック戦で2着に来た4歳時。喉なりを克服してブリスベンメトロ戦でゴボウ抜き勝利した5歳時。バラナカップ戦の不運からイプスウィッチ戦での復活勝利の6歳時。今思い返していてバハムートが与えてくれたストーリーに感極まっています。

バハムートはメルさんに引き取られる事となりました。まずは怪我の痛みを和らげ、その後は乗馬として温かい愛情を受けながら穏やかな馬生を送ることが期待されます。これまでバハムートのサポートと応援を頂き、誠にありがとうございました。皆様のおかげで素晴らしい馬と巡り合い、共に戦った事は非常に誇りに思っています。厩舎のエース枠が空くことで、新たな有望な馬が台頭することを期待し、日々の努力を重ねてまいりますことをお約束申し上げます。